伝統を守るのはなぜ?

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録画していた番組で、ムルシ族のことが紹介されていました。
エチオピアに住むムルシ族は、皿を唇にはめていることが大きな特徴です。

これは女性だけにある慣習であり、伝統です。

当たり前ですが、何もせずにこんな皿が唇にはまるわけないので、唇をナイフで切ってはまるようにするそうです。
本人たちにとっては、それがオシャレであり、特に嫌がってやっているわけではないようです。
しかし痛そうだし、おそらく医学的に見てもあまりよろしくないのでしょう、エチオピア政府からこの慣習をやめるように要請があったそうです。
民族内の慣習なので、法的な拘束力はないと思いますが、それでも段々と減りつつあるそうです。

減っている理由は他にも、若い女の子たちの「オシャレ」感覚の変化があります。
つまり、皿を唇にはめていることがオシャレとは感じない、ということです。
オシャレでないのに、わざわざ痛い思いをして唇を切る必要がどこにあるのか、ということです。

どこに行っても、こういった変化は若者からですね。

さて、素朴な疑問があります。
なぜ皿を唇にはめるのか、です。

これには暗い過去があります。
まだ奴隷貿易が盛んだった時代、できるだけ自分を醜く見せるために始まったものだということです。
それが、この慣習が女性だけにある理由ですね。

そんな暗い過去を経て現在があるのならば、その歴史を風化させてはならない、という思想になるのはうなずけます。

私は、伝統という言葉にいちいち反応してしまいます。それは、その言葉を多用する人に限って、伝統の由来を知らないことが多いからです。
前々からやっていることだから、やるべき、、、

伝統を守ってほしいと思うからには、その伝統が何に由来するのかを知っておくべきだと思います。
だから、上記したムルシ族の伝統はとても理解できます。
そんなムルシ族内でも、段々とその伝統は消えつつあるわけです。
大切なのは、その暗い過去を忘れないことであり、その行為を続けることではありませんよね。

日本で伝統を守ってほしいという人たち。
なぜその伝統を守って欲しいかをちゃんと説明できますか?
昔からやっているから、といった中身が空っぽの説明で納得できる人なんていません。

別に合理的な内容でなくても構わないし、実はそれほど長く続いてなくても構わないと思うんです。
こういう背景で始まった風習なんだ、ということだけでも教えてもらったら、もっと興味を持つ人は増えると思います。

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