国家が人を殺して良いかどうか、にわかりやすい答えはない

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今年はオウム事件の死刑囚に刑が執行されたこともあり、15人というとても多い死刑が執行された年となりました。

死刑制度に関しては、世界で廃止の方向に向かっています。

一方、日本国内の世論は死刑制度廃止に異を唱える人が圧倒しています。

上の内閣府による世論調査による死刑制度存置希望の理由は、

  • 被害者遺族の感情を考えて
  • 命を奪ったものは命で償うべき
  • 今後の凶悪犯罪に対する抑止

というものです。

一応私の意見を書いておくと、卑怯ですが「わからない」です。

上に書いてある理由を一つ一つ見ていきます。

まず被害者遺族の感情を考えて。
これを言っている大半の人は、当事者ではないでしょう。つまり「もし自分が被害者遺族だったら」という仮定に基づいています。
これはある種のマイノリティー憑依です。弱者でない者が弱者の視座で、しかも安全な場所から意見を言っているに過ぎない。
もっとわかりやすく言えば、被害者遺族の感情を想像できる、と思い込んでいるだけです。
本当にそんな想像できるものでしょうか。

続いて、命を奪ったものは命で償うべき。
もしこの理論を言うのならば、交通事故など過失によって人の命を奪った人も全員死刑になります。
完全に悪意に満ちた犯罪と、過失による事故の罰が同じで良いのでしょうか。

それから、今後の凶悪犯罪に対する抑止ですが、凶悪な犯罪を犯す人が、死刑制度があるからといって犯罪を思いとどまるなんてことがあるのでしょうか。

このように、死刑制度存置の理由にあげられている項目に関しては、私はあまり同意できません。
さらに、冒頭記事に対するネット上のコメントを見ると「もっともっと執行すべき」といった過激な発言が見られます。
これって、理由はどうあれ「もっと殺せ」って言っているということです。

まともではありません。ネット上のコメントなので、わざとなのかもしれませんが、あるべき姿ではないと考えます。

繰り返しますが、私は死刑制度に関しては「わからない」という意見です。
しかし、もし廃止するのならば、終身刑の導入は絶対条件だと考えます。
これは恐ろしくお金がかかることなので、財源はどうするのか、という問題があり、その答えは私には見いだせません。

なぜ終身刑を導入すれば死刑制度を廃止してもよいと思うのか、という理由も明確にあるわけではなく、おおまかなバランスを考えての意見です。

しかし少なくとも、死刑制度に対する賛否は、人の命に直結する問題なので、わかりやすい模範解答があるはずもない、ということだけは間違いないと考えます。

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